
本浦地区には、かつて狩江縞を織っていた小屋が
今も残っています。明治の頃、綿糸を材料にして、
軽くて丈夫で安い縞がこの地域では生産されました。
評判も良く、四国はもとより九州にも販路を拡げました。その行商で得たお金は段畑をつくる資金にもなり
ました。そうやって出来上がった石積みの段畑ですが
石積みの仕事には、畑を作る以上の労金が必要でした。現在見られる壮大な石積の段々畑には、こんなストーリーが隠されていたのです。100年以上も前の、先人たちの営みが、いまこうやって段々畑の石垣の景観として受け継がれています。時を超えて地域の宝を残すことは、私たちの誇り。現在、ハタ屋としてはこの建物が唯一残っているだけの貴重なもの。香川大学、行政、地元有志が協力して、このハタ屋の存続に力をいれています。今回はようやく屋根瓦を葺く作業に
とりかかっています。夏から始まったえてハタ屋修繕ワークショップもゴールが見えてきました。がんばるぞ~!